【 The Legend 】
20世紀の音楽シーンに偉大な功績を残した男達は、何故に若くして天に召されるのだろうか…。
楽曲表現と個性発揮の見事な両立は勿論のこと、偉大なシンガーに共通する資質の重大ポイントは何か…。
とりわけヴォーカルでは「喉」が発音部分なので、楽器のように「取り替え」がきかず、またこればかりはいくら練習しても、『声の質感』そのものを変えるのはかなり難しい。
つまり器楽奏者以上に、『天性の資質(音色・声質)』がものをいう世界なのだ・・・。
【 For All We Know 】
1979年の冬、33歳の若さでニューヨークの空に散った伝説のシンガー『Donny Hathaway(ダニー・ハサウェイ)』。
幼少期にゴスペル漬けの日々を送り、少年時代には余りにも完璧な演奏により、クラシック・ピアノの教師を唸らせ、プロとなってからはシンガー、ソングライター、キーボーディスト、アレンジャーとして、いずれにおいても一級の才能を発揮した。
スタジオ作品は70年代にソロ3枚、ロバータ・フラックとのデュオ2枚と少なく、アトコ・レコードからリリースされた1972年の名盤ソロ・アルバム『Live/ライヴ』を含め、全盛期は73年までの3年間と短い。
クインシー・ジョーンズとの繋がりもあったダニーは、ソウルの枠組みからはみ出すことも意欲的で、ジャズ・フュージョンの趣味を比較的ダイレクトに表出するなど、しばしばネオ・ソウル勢のサウンドがこの時代の音に近似しているのは、そういったダニーの影響が強い証でもある・・・。
〖 この曲に思いを寄せて ~自作の詩~ 〗
何も持っていなかったあの頃より
いま心は空っぽになってしまった…
失くすことのなかったあの頃より
いま心は臆病になってしまった…
信じることへの強さと
迷うことの無い情熱を
もう一度だけ思い出せたなら・・・
だから今夜も
心の叫びに耳を澄ませながら
夜が更けるのも忘れ歌い続ける・・・
by JELLYE ISHIDA.
『For All We Know 』
惹かれ合っているけれど
もう二度と会うことはないのかも
あなたが行ってしまうまえに
この時をいつものように甘く過ごそう
最後の最後まで、「おやすみ」は言わない
私があなたに差し出す手
その手の中に
私のすべての愛がつまっている…
惹かれ合っているけれど
ただの夢なのかもしれない
寄せては引くさざ波みたいに
付いたり離れたりの繰り返し
今夜は愛して
明日は他の人と過ごすのかもしれない…
明日は来ないのかもしれない
惹かれ合っていると分かっているけれど…
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