【 The Legend 】
20世紀の音楽シーンに偉大な功績を残した男達は、何故に若くして天に召されるのだろうか…。
楽曲表現と個性発揮の見事な両立は勿論のこと、偉大なシンガーに共通する資質の重大ポイントは何か…。
とりわけヴォーカルでは「喉」が発音部分なので、楽器のように「取り替え」がきかず、またこればかりはいくら練習しても、『声の質感』そのものを変えるのはかなり難しい。
つまり器楽奏者以上に、『天性の資質(音色・声質)』がものをいう世界なのだ・・・。
【「声」という天性の資質(音色・声質) 】
人類は進化の過程で言葉を獲得し、しゃべり始めた。相手によく伝わるように言葉に抑揚と強弱をつけた。抑揚とは声の高さと長さである。
言葉は音楽の3大要素であるリズム、メロディー、ハーモニーの内2つを含む。この話言葉の抑揚を誇張することで、最初の歌が生まれたのだと私は考えている。
つまり、『音楽の基本は歌(声)』である・・・‼
その内に大勢で声を合わせる都合上、一定の音の高さ、音程というものが生まれた。そしてその音程を整理して音階というものが生まれた。
音階というものを最初に考察したのは「ピタゴラス」である。
【 参考文献 】
● 平均律、純正律、ピタゴラス ~音律の話
● 音楽世界の始まりに、ピタゴラスあり!
この『ピタゴラス音階』は約2,500年も前に、音楽における秩序、あるいは美について音階を解明しようとしただけでなく、時間的な秩序、美について黄金比を追及したと言えるだろう。
1つのメロディーを歌う、あるいは楽器で演奏する場合、「ピタゴラス音階」が最も自然で美しいと言われている。
人間の『根源的な感性』に一致しているのであろう・・・‼
現代においては「平均律音階」が基準音であり、絶対音感会得者は、『ピタゴラス律』とか『純正律』での演奏を聴くと音が狂っていると感じられ、気持ちが悪いそうである。
しかし、ジャズなどは意識的に音程をずらし、ハーモニーを濁らすことさえする。
つまり、『時間の黄金比』は逃げ水のように捉えどころがないに等しい。
私にとっては、『スピリットとしての音感・音質、そして音の流れ』が重要であり、必要なのは柔軟な相対音感と感性を広げるための『声の質感(「声」という天性の資質)』にこそ、黄金比(何かを微妙に調整しているもの)が存在していると考えている。
その最たる例が、四人のレジェンドが奏でる『声』である・・・‼
by JELLYE ISHIDA.
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