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剥き出しの魂、今は亡きダークネス・ディーヴァ『Amy Winehouse(エイミー・ワインハウス)』:VOL.1

剥き出しの魂、今は亡きダークネス・ディーヴァ『Amy Winehouse(エイミー・ワインハウス)』:VOL.1

 

1960年代に流行した妖艶なビーハイブヘアにキャッツ・アイ・メイク、両腕には入れ墨。その危うさ、やさくれた実生活、果ての無い闇、剥き出しの魂。しかし、彼女を一目見た時から虜(とりこ)にされてしまった・・・。

私にとって、愛すべき究極のクールネス・ディーヴァが「シャーデー・アデュ」であり、ダークネス・ディーヴァが今は亡き『Amy Winehouse(エイミー・ワインハウス)』なのである。

エイミーがこの世の中に、ジャズ、ブルース、R&B、ソウル、メインストリームの音楽領域に登場した時、イギリスで20歳になったばかりのドラッグとアルコールとセックス依存の放蕩女性は、すでにそのドラッグとアルコールとセックスとを腹一杯飲み込み、この世の一切を自分のノドに捕える歌手になっていた。

 

 

それは心とか脳ではなかった。そのノドと声帯、ただそれのみが彼女のソウルを、彼女の魂それ自体を意味していた。そのノドにこそ心が、魂があったのだ。

人々は彼女の声を聴きながら、人間の実年齢とは一体何なのか、それに一体どんな意味があるのかと考えた。それ程までに、彼女の人生には間違いなく、年齢や時代を超越したスピリットのゆえに、極端な美的一方通行、その創造と崩壊との間の巨大な矛盾が切ないほど漂っていた。

しかし、自分に降りかかった悲劇や絶望こそが彼女の表現の動機であって、だからこそ彼女の歌は唯一無二のリアリティに満ちていた。

一職業歌手、一職業ソングライターとしてのエイミーにとって曲を書くということは、その生きたノドに自分の汚れた手を突っ込むことであり、歌を歌うことは、突っ込んだ後でそこにある暴弱な己の魂を掴んでむしり取り、公の保存記録とぎりぎり引き換えることではなかったのかと今は思う。

そして、文字通りに太く短い27年間の生涯で残した彼女の音楽は、清濁両方の無類の生命を与え続けた歳月の何倍もの長期に渡って、今後も人々の心を強くとらえ続けるだろう。

by JELLYE ISHIDA.


『You Know I’m No Good 』

バーの下の階で会ってこう聞かれたの
袖を巻き上げて,スカル(骸骨)の柄のTシャツを着てた
「なんでヤツとこんなことするんだ?」って言いながら
アタシの体を嗅ぎまわった
まるでジンのタンカリーかなにかみたいに
だからこう言ってあげたの
バカね 好きな男はひとりだけ あたしの彼氏はあんたでしょ?
さあそのステラの瓶を寄越して,さっさと行ってきて
アタシが店を出る頃には
あの人は店で大暴れ
007のロジャー・ムーアみたいにね

好きでもない相手と寝ちゃったの
そうなるんじゃないかと思ってたけど
言ったでしょ 苦労するって
もうつまんない女だってわかったでしょ?

2階のベッドで元彼と寝た
あっちは満足したみたいだけど
あたしは全然ダメだった
最後はあの人のことを想ってた
そしたらケイタイが鳴ったから
そこを飛び出して,急いであの人に会いに行ったの
そしたら言われた
「こんなこと式を挙げるまでだからな」
優しいんだね
「ヤツとはすっぱり別れてくれよ」
あの人に悪くて,台所の床で泣いたよ

好きでもない相手と寝ちゃったの
そうなるんじゃないかと思ってたけど
言ったでしょ 苦労するって
もうつまんない女だってわかったでしょ?

それでも,スペインとジャマイカがみたいに
どうにかお互い仲直りした
2人で一緒にお風呂に入って
あたしはバスタブ あの人は洗い場
足をお湯に浸けながら
自分からあの人にキスしたよ
だけどその時見つかっちゃったの
肘に出来た浮気の証拠
床のカーペットで擦れた小さな傷が
どうしようって,キリキリ胃が痛んだよ
傷を見て,あの人は諦めたみたいに肩をすくめた
責められる方がマシだった
まるでナイフで刺されたみたいに
覚えがないほど傷ついたよ

好きでもない相手と寝ちゃったの
そうなるんじゃないかと思ってたけど
言ったでしょ 苦労するって
もうつまんない女だってわかったでしょ?

好きでもない相手と寝ちゃったの
そうなるんじゃないかと思ってたけど
言ったでしょ 苦労するって
もうつまんない女だってわかったでしょ?




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