【 Live at the Harlem Square Club, 1963/SAM COOKE 】
1963年1月12日、ノース・マイアミのハーレム・スクエア・クラブで行われたSAM COOKEのライヴ模様は、ソウル・シンガーとしての魅力が凝縮した白熱のライヴ・パフォーマンスとして必聴の1枚。
当時のRCAスタッフは激しくシャウトし、観客を盛り上げた当日のライヴ内容が洗練されたSAM COOKEのイメージにそぐわないという理由で、その後20年間以上、この音源をリリースすることをしなかった・・・。
その音源は1985年6月1日になって、やっとアルバムとしてリリースされることになったという「いわく付きのライヴ」であると共に、その白熱したライヴからはSAM COOKEのありのままの姿を感じることのできる最良のアルバムである。
その翌年の12月に凶弾に倒れた彼にとっては「最後のライヴ・アルバム」となった作品としても意義深いものがある・・・ ‼
また、サムが亡くなる年に行った、ニューヨーク「コパカバーナ」のライブ『at the Copa(1964年)』と同じく、大変貴重ながら「人を喜ばせる」という彼の人柄を感じる。
彼が、時折見せる高らかな笑い声・・・
これが、どれほど多くの黒人を勇気づけただろう・・・
そのラインナップの全ては勿論、特筆すべきは8曲目に収録されている『SOUL史上屈指の名バラード』 “Bring It On Home To Me”は、私にとってリリース当時の18歳から今現在50歳になってもなお、絶対的「アルファ(基底/深淵)」であり、絶対的「オメガ(絶頂/崇高)」として、神性さと畏怖の念さえ覚える歌唱存在である・・・。
by JELLYE ISHIDA.
1. Twistin’ the Night Away
2. Somebody Have Mercy
3. Bring It on Home to Me
【 Recorded Live On Stage, 1963/MARVIN GAYE 】
1963年、ノース・マイアミのハーレム・スクエア・クラブでSAM COOKEの白熱したライヴがまさに行われたその年、サム・クックのライブ同様、狭い会場での臨場感を増したモータウン流儀に沿ったソウル・ナンバーを溌剌と熱唱するMARVIN GAYEの単独ライブ(シカゴのリーガル・シアターでのモータータウン・レヴュー・ショーで録音)が行われていた。
Recorded Live Marvin Gaye On Stage, 1963はMARVIN GAYE初のライヴ・アルバム(なお、3rdAL/1963年9月9日リリース)。マーサ&ザ・ヴァンデラスがコーラスで参加した豪華なステージで、マーヴィンはこの公演とこの作品を通し、モータウンの男性看板アーティストであることを実証した・・・。
中身は30分にも満たない8曲とコンパクトであるが、ソウル汁濃縮の火傷必至盤。MCの紹介から大歓声の中、ソウル・シンガー“MARVIN GAYE”を知らしめた大傑作「Stubborn Kind Of Fellow」で登場。ダーティに声を荒げるラフな唱法にシビれまくりで、全編あいの手を入れる女性コーラス「マーサ&ヴァンデラス」も絶妙である ‼
当時はR&Bヒットも少ない新人シンガーなので半分がカヴァーであるが、一躍モータウンを代表するシンガーのひとりであることを知らしめた63年の2ndアルバム『That Stubborn Kinda Fellow』冒頭のモータウン・クラシックともいえる3連発は、いまだ私のスピリットを揺さぶり続けながらも、ソウルシンガーに対する『インパルス(原初の衝動)』を一瞬にして思い出させてくれる・・・。
by JELLYE ISHIDA.
1. Stubborn Kind Of Fellow
2. HItch Hike
3. Pride And Joy
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